ねこブログ

2010/11/20姜尚中講演「意味への意志をめぐって」その2

ウェーバーも
「意味こそが人間を支えていく、無意味に人間は耐えられない」
といった。

いま、私たちは、
「解答のないことは無意味、無駄
できる限り無駄を省いて、目的に到達する」ことばかり考えている。
いかに早く、目的に到達するかということばかり。

一方で、日本では、1年間3万人自殺者がいる。
ある時間の間でなくならないと自殺とはみなさない、だからもっと自殺者は多い、
という話をある学長から聞いた。これはありえるのではないか。

韓国でも、日本に負けない多い。
韓国、日本は、OECDの中でもトップクラスの自殺者数である。

このことは、もっとも生きる意味について冷淡な社会である、ということではないか。
しかも韓国は、若年層の自殺が増えている。

一言で言うと、
「自らの責任で、死を選ぶのは自由だ、
しかし社会に迷惑をかけないでください」
といっているようにしか思えない。

親類縁者は10人いるとしたら、自殺者の10倍の方がその死について、苦しんでいる。

ライフリンク清水康之さんは、教え子だが、
「亡くなる人々は、4週間前までは、いろんなところに行ってなんとか生きようとする。
しかし、最後には、みんな申し訳ないと言って亡くなっている、ごめんなさい、と。」
そのように言わせてしまっていることが許せないと言う。

太宰治の人間失格でも「ごめんなさい」から始まる。
私たちは、生きる意味について鈍感になっている。
制度やシステムが、愛なきシステムとなっている。

そういう時代は、過去にもあった。
ダボスが舞台になっている「魔の山」。
主人公のハンス・カストルプは
「なぜ、生きるのかという意味について、全く答えられない社会が
若者に対して、膨大な責任を押し付ける」という、

彼は、第1次世界対戦に向かっていく
「砲弾の嵐のなかで、愛はよみがえるか」という。

いまは、平和の時代であるが、
若者が社会に出て自分の神性を見出し、隣人を愛せるのか。

日本の膨大の自殺者数、これはおかしいのではないか

フランクルであれば、
一人ひとりに精神はやどっている、それに気づいてほしいというはず。

自分を含め、教会やキリスト者は何をしたらよいのか
宗教家たちは何をやってきたのか、
私たちの周りに、傷ついている人たちがいる。
間違いなく、human chainがずたずたに裂けている。

あなたが亡くなるのは、私は悲しい、
あなたの命をなくすことは悲しい、どうかなくならないでほしい
というメッセージを若者が感じ取っていない社会である。

そのような状況を引き起こした、リーマンショックを生み出した会社が、
セミナーなどで、学生たちに訓示やモラルを垂れるのは怒りを感じる。

幸福や苦難について、このような考え方を持つひとがいる。
つまり
「能力があるから、実力がある、努力をしたから、幸福なのだ。
そうでない人には、そういう理由があるはずだ。
無能、怠惰だったとか、因果応報とか。」

ライデンシャフトという言葉がある。
苦難を通じて、パッションが引き出される。
地上においては解決しない。
イエス・キリストの名の下に、神の国を目指し、
愛を通じて、苦難が必ずや、神の愛のもとに報われる世界に向かうのだということ

これを、世俗化したものは、マルクスであるが、
しかし、それは崩壊した。
スターリンの政治、ポルポト派などあまりにもひどい悲惨を生み出した。
地上において神の国を目指そうというものが悲惨をもたらした

そして、現代、個人がマモンの神を実現する、たとえば投資会社に。
権力と力とマネーが生み出している、さまざまな問題点が噴出している。

隣人を愛する世界ではない
生きる意味について、確信が持てる未来を描けない
あなたの不幸が私の幸福となっているような社会、
そうせざるをえない若者がいる。

私たちは、goodでありたい

カソリック教徒である、チャールズ・テイラー。彼は、サンデルの先生でもある
コミュニタリアンであるが、彼がこのように言っている。

「よき生を目指すこと、それを共有できるような生を
私たちは、欠いてしまった
自由であることが悲惨であることもある」

夏目漱石も「こころ」でそういう世界を書いた。
自由社会の行く末を予見した、卓見である。

いま、ご高齢の方は、「こんなはずじゃなかった」、と思っているのではないか
「もっと若者が希望を持つ社会になる」と思っていたのではないか

しかし
「見たくないものを見つめた先に、われわれの希望が持てる」。
悩むことが必要である。

個人的には、最近ヨブ記をよく読む。これはもっと読んでしかるべきもの
ヨブの問いは、若者の問いに通じる。
「自分は悪いことをしていない、生きられないだったら帳消しにしてほしい」

ヨブ4章20節以降の、悩むことを通じて、どんなものを与えられるのか
悩むということで、意味への意志、つまり意味を問いたいという意志がある
その意味を明らかにしたい。

生きる意味について、解答が出せないが問い続けること
これは、神への道に通じている、生きることでもある。
私は、問い続けることに意味があるのではないか、と書き、言い続けている。

この上尾合同教会は、迷える人々に開かれた教会である。
しかし、教会に足を運べない人がたくさんいる、
ともに問い続け、神の道へと進みたい。

10年後ここに来るときに、自殺をする人が少なくなる社会であるとよいと思う。
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# by neco5959 | 2010-11-22 00:10

2010/11/20姜尚中講演「意味への意志をめぐって」その1

2010/11/20は、姜さんの講演を、上尾合同教会で聞くはずだった。
心待ちにしていたが、1ヶ月前に、仕事のイベントが全く同じ日に行われるということが
私の頭のなかで、やっと結びついた→つまり、姜さんの講演には行けない。


がーん。


このことで、かなり教会の方々から慰めの言葉をいただいた。
「後で、テープを借りよう」と、ひそかに、つぶやいた。
だが、次の日の今日、「昨日のCDよ」という、奇特な方が・・・
本当にうれしい!!!!

ということで、早速聞いて、以下がメモ。

-------------
現代は若者の受難の時代である。
先日、diversity=多様性がテーマの講演を引き受けたが、
diversityは、もともとは分離しているものが存在するという前提がある。

これをつなげるためには、human chainが必要である。



現代の若者は、雇用状況が厳しいし、所得格差に悩んでいる人も多い。
悩みを持つのは当然である。
そんな若者に対して我々はどうしたらよいのか

自分が大学の時代1970年代は、売り手市場だった。
多くのリクルートの資料が会社から送られてきて、
友人は、数社の一流企業から誘いを受けて、内定時に海外旅行をしたりした。

在日である自分も簡単に就職できるのではないかという錯覚を覚えた。
しかし、それは錯覚だった。
ダンテの地獄編の始めに「すべての望みを捨てよ」というが
そのとおりだった。

「できるだけ希望を持たないようにする」という状況であれば、
隣人の愛にも気づかない。自分をdicloseする。

自分自身の境遇について、どうしてこんなふうになるのか。
どんな意味があるのか、と問わざるをえなかった。
そんなことより、何かを活動することが大切だといわれても。

講演のタイトルは「意味への意志をめぐって」だが、
これはニーチェの「力への意志」をもじっている。
(筆者註:「力への意志」とは、”我がものとし、支配し、より以上のものとなり、
より強いものとなろうとする意欲”)



フランクルという精神科医がいる。ナチスの収容所から生きて帰ってきた。
20世紀にこのような人がいたという事実は、神を信じられる一つ。
どんな状況でも、ユーモアを忘れず、生きる意味を問い続けた。

そんな彼は、ロゴテラピーを考えた。
(人が自らの「生の意味」を見出すことを援助することで心の病を癒す心理療法のこと。)

フランクルは、人に神性を見た。
人間的に悩むことにこそ、希望があるとした。
悩むことは、人として位階の高いことだと言った。
意味をめぐって悩むことが大事だと。

続く
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# by neco5959 | 2010-11-21 23:42

再掲:『関信三と近代日本の黎明 日本幼稚園史序説』

最近ツイッターばかりやっていて、ブログから足が遠のいていた。
卑猥なコメントを一斉削除していたのだが、そこになんと!
関信三さんの曾孫の方からコメントが寄せられていた。

それってだれ?

以下、その関係の記事を再掲。
-----------

『関信三と近代日本の黎明 日本幼稚園史序説』

昨年、取材をしていて児童学の教授から、この本を紹介された。
国吉栄著『関信三と近代日本の黎明 日本幼稚園史序説』
関信三は、日本初の幼稚園、東京女子師範学校附属幼稚園(1876年、明治9年設立)の監事だった人。
だが、関氏はもともとは仏教徒で、しかもキリスト教解禁を阻止しようと、スパイとなって
キリスト教会に潜入、クリスチャンにまでなり、しかもその活動の一環として、渡欧までした人なのだ。だが、その途中、日本においてキリスト教が許されてしまい、彼はあっさり日本に引き上げてきた。
その後、彼の英語力が買われ、幼稚園設立の準備としてアメリカの幼稚園について書かれた本を翻訳することから、彼は幼稚園教育に携わることになるのである。

冒頭の先生からは、
「歴史の転換期における数奇な人生を送った関信三を研究した国吉さんのように、necoが調べる幼稚園の初期の時代(大正時代から昭和初期)に活躍した保母について、
深く広く研究したら面白いかも」とアドバイスされた。
確かに、すごい人、とてつもない研究書であった。

-----------

ブログというか、やはりインターネットはすごいですね。

ちなみにこのときに取材した本は、2010年9月に出版にこぎつけています。
amazonで購入できます。

『神のみくらに玉と輝け』

このときの教授の取材も掲載されています。
ぜひお買い求めを!
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# by neco5959 | 2010-11-06 00:03 | News&Books

近江八幡6

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やはり教会が多いような

手前が、八幡教会で後ろがアンドリュース記念館(旧八幡YMCA会館)。
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# by neco5959 | 2010-09-28 21:30 | Coffee Break

近江八幡5

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日牟禮八幡宮のすぐそばに、
たねやグループの、洋菓子クラブハリエと、和菓子のたねやがある。
どちらも、洗練された店で、女性としてはどちらも気になってしまう。

クラブハリエは、バームクーヘンを売るだけでなく、
裏で、イングリッシュガーデンの風情で、上品な喫茶店を設けている。

たねやは、昼食時に懐石弁当を出し、そして和菓子を売っている。
焼きたての和菓子(1個60円)も売っていて、
本当に、うまく両立している。

このエリアであれば、洋風も和風もアリなので、
本当にうまいなあ、と経営に感動する。

ちょうど、観光バスで大勢のおばさんたちが降りてきた。
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# by neco5959 | 2010-09-28 21:26 | Coffee Break



白猫と一緒に暮らしていた(過去形です)、さそり座・B型。気になるNews、Books、HP探して、まったり&じっくり更新。twitterも@neco5959
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