ねこブログ

池澤夏樹『光の指で触れよ』その2

エコや自然のことが一番感じ入った話なんだけど、
人間臭い部分もあったから、この本がよかったのだと思う。

それは、
夫の林太郎が会社の子、美緒に恋をし(不倫ということ)、それが妻のアユミに
ばれてしまって、アユミが子どものキノコを連れてオランダに旅立ってしまった
ということ。

前作を読んでいないのだが、
家族は完璧に理想的な家族だった。
それでも、林太郎は恋をし、アユミはそれに耐え切れず家を離れた。
そういうことがある。

林太郎とアユミには、長男の森介がいるのだが、彼が希望して全寮制の高校に
入った原因の一つは、その理想的な家庭に、いづらさを覚えたためだという。

しかし、彼は、妹のキノコのためには、夫婦が別々に暮らしているのを、
よくは思わない。(自分は家族と一緒にいることを選ばなかったにもかかわらず)

特にアユミは、家族とはまた違う、ゆるい関係のコミュニティの存在に意味を見出し、
そこを志向していくのだが、「ゆるさ」と「共同体」がキーワードである。

自由と孤独はつきものである。
しかし協同という概念も、人間の生活には必要だろう。


そして、恋。
家族を壊してしまう恋の存在。
と書くと、とても陳腐なテーマになってしまうのだが、
林太郎の相手であった美緒は最終的には振られてしまい、
その振られた時の辛さの記述にはわざわざ1章分のページが割かれており
クリスチャンである姉が登場して聖書を持ち出すのだが、
今ひとつピンと来ない話の持って行きかたである。
不倫自体はきっかけであって、そこに焦点はあたっていないのかもしれないのだが・・・
[PR]
by neco5959 | 2008-04-05 22:10 | News&Books
<< 墨田公園その1 池澤夏樹『光の指で触れよ』 >>



白猫と一緒に暮らしていた(過去形です)、さそり座・B型。気になるNews、Books、HP探して、まったり&じっくり更新。twitterも@neco5959
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
ブログパーツ
カテゴリ
フォロー中のブログ
excite以外のサイト


この人を見よ(姜尚中先生のリンク集)

内田樹の研究室
セイゴオちゃんねる


よかったら押して下さいね!人気blogランキング
最新のトラックバック
『日本辺境論』内田樹著を読む
from 今日も元気だ、珈琲が旨い!!
すべての成功すべての巨富..
from 名言ブログ
すべての成功すべての巨富..
from 名言ブログ
すべての成功すべての巨富..
from 名言ブログ
磯野家25年目の真実
from 平太郎独白録 親愛なるアッテ..
以前の記事
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧